目 次
■工事のきっかけを伺いました
足立区鹿浜のお客様より、雨漏りについてのご相談をいただきました。
アパートのオーナー様です。
アパート2階の共用廊下での雨漏りだそうです。
すぐに点検に伺い、散水試験をおこなったところ、3階のバルコニーが雨漏りの原因と特定できました。
今回はバルコニーのウレタン防水工事で雨漏りを解決します。
今回の工事の基本情報
施工内容:バルコニー防水工事
使用材料:KFシールテクト
施工期間:1日間
築年数:30年
■点検で雨漏りの原因箇所を特定
今回のご依頼は、築30年の3階建てのアパートでの雨漏りです。
数年前に塗装メンテナンスをおこなっているとのことで、外壁はキレイな状態でした。
今まで何度もオーナーが変わっており、アパートの図面やリフォームの有無などもわからないそうです。
建物の状況にも不安があるので、しっかり点検してほしいと、ご要望をいただきました。
雨漏りを見つけた箇所は、2階の共用廊下のハッチです。
外壁や上の3階の共用廊下には、損傷は見られませんでした。
他の箇所も、しっかり調査していきます。
3階のバルコニーの様子。
このバルコニーから、2階共用廊下のハッチへとつながる、排水ドレンが設置されていました。
そこで、散水試験をおこないました。
排水口にホースを差し、水を流します。
すると、2階のハッチから水が滴ってきました。
さらに、排水口を塞ぎ、バルコニーに水を溜めると、2階のハッチから大量の水が流れ落ちてきました。
この部分が、雨漏りの原因箇所であると特定できました。
散水試験で、2階のハッチに水が滴ってきた様子です。
散水試験は、水が染み出てくるまでに時間がかかることもあるのですが、今回はすぐに場所が判明しました。
早速工事に取り掛かり、雨漏りを解決していきましょう。
■床材を撤去し、下地調整をおこないます
バルコニーに敷かれていた床材を撤去します。
エアコンの室外機も、一旦取り外しました。
まずは、下地調整をおこないます。
コンクリートの防水層を、ケレン作業で削っていきます。
表面を削る程度は、防水層の状態によって変わります。
今回は築30年で劣化も進行していましたので、しっかり削って下地を作っていく必要があります。
■モルタルで下地を形成します
モルタルで下地を作ります。
モルタルを塗る際には、勾配を付けて、排水口に向って水が流れるようにしています。
フラットにすると排水がスムーズに流れず、雨水が溜まりやすくなってしまうからです。
凹凸のない下地が完成しました。
雨漏りの原因箇所である排水管ですが、排水管と外壁の取り合い部にひび割れができていました。
このひび割れ部分から雨水が入り込んで、2階のハッチの雨漏りを引き起こしていました。
2階のハッチの前にはお部屋がありましたので、お部屋に雨漏りが発生する危険もありました。
アパートやマンションなど集合住宅では、雨漏りなどで、居住者の方に迷惑をかけてしまうことにもなります。
定期的なメンテナンスは必須と言えるでしょう。
■密着工法でウレタン塗膜防水
下地のモルタルが完全に乾燥したら、プライマー(下塗り材)を塗っていきます。
外壁の取り合い部分には、コーキングを充填します。
排水管周辺の劣化したひび割れ箇所に、あらたな目地を作るためです。
そして、ウレタンを塗布していきます。
今回はウレタン密着工法でおこなっていきます。
下地に直接、ウレタン塗膜防水材を塗布して、防水層を形成する工法です。
使用したのは、KFケミカルの「KFシールテクト」です。
高耐候性で強靭な塗膜を形成する、1液型ウレタン塗膜防水材で、バルコニーのような小さい面積の防水工事に最適です。
硬化促進剤を添加することで、工期を短縮することができます。
気温23℃で4時間ほどで硬化しますので、施工期間1日で工事が完了するのもメリットです。
■工事が完了しました
最後にトップコートを塗布して、全ての工事が完了です。
完全に乾燥した状態の、きれいなウレタン塗膜をご覧ください。
立ち上がり部分もしっかりと施工しましたので、もう雨漏りの心配はありません。
バルコニーは、紫外線や雨の影響を受け劣化しますので、定期的な防水工事をおこなうことをおすすめします。
バルコニーの防水工事には、FPP防水やウレタン防水、シート防水などがあり、ベランダの状態に合った工事をおこなうことで、雨漏りを防ぐことができます。
しっかりとした知識を持つ業者を選ぶことも大切ですね。
屋根プロ110番の雨漏り駆けつけ隊では、バルコニーの防水工事の実績も多数ございます。
防水工事をお考えでしたら、まずはお気軽にお問い合わせください。
点検に伺い、お客様のお家の状態に最適な防水工事をご提案いたします。
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「著者情報」
関裕一
東京都足立区出身 1級外壁・屋根調査士・ドローンパイロット
サンセイホーム(株式会社三誠ホームサービス) 最高技術責任者
18歳から塗装職人として2.250件以上の施工に携わる。
塗装業界の歪んだ構造を塗り替えるべく、奇跡の「新時代塗装」倶楽部を主催している。
お家を長く保つアドバイスを、分かりやすくお伝えします。
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