
目 次
工事のきっかけを伺いました

屋根のメンテナンスのご依頼をいただきました。
足立区加賀の築18年になる住宅です。
きっかけは、近隣で屋根工事をしていた業者さんからの指摘だったそうです。
屋根が痛んでいるので、メンテナンスをしたほうがよいと言われたとのこと。
屋根の事なら専門業者にお願いしたいと思われたそうで、ネットで検索、地元での工事実績が多い当社にお問い合わせをいただきました。
早速、点検に伺いました。
屋根に使用されていた屋根材は、ニチハのパミールでした。
パミールは塗装メンテナンスが不可能なため、今回は屋根カバー工法工事をおこないます。
今回の工事の基本情報
施工内容:屋根カバー工事・外壁塗装
使用材料:屋根材:スーパーガルテクト・外壁塗料:パーフェクトトップ(H09-30D)
築年数:18年
施工期間:20日間
保証年数:8年
点検の様子:屋根

点検の様子です。
まずは、屋根に登っての点検です。
屋根のメンテナンスはされたことがないとのことでした。
屋根全体が色褪せており、塗膜の劣化が見られました。
表面が剥がれている部分もあります。
使用されていた屋根材は、ニチハ製のパミールです。
パミールは経年劣化により、表面が薄く剥がれてミルフィーユ状になってしまうので、塗装メンテナンスができません。
パミールについて
パミールは、1996年から2008年までニチハで製造されていた屋根材です。
アスベストを使用していない「ノンアスベスト」の新素材として開発されました。
ですが、この素材は経年劣化によりボロボロと剥がれるという不具合が発生することがわかりました。
2008年に製造中止に至りました。
屋根材自体が剥がれてしまうので塗装しても意味がなく、塗装によるメンテナンスは不可能です。
塗装しても、屋根材自体が剥がれしまうのです。
パミールのメンテナンスは、葺き替えかカバー工法になります。
葺き替えは、屋根材をすべて取り替える工事で、コストも工期もかかります。
今の屋根の上に新しい屋根材を重ねるカバ―工法は、コスト面でもおすすめです。
点検の様子:外壁・シーリング

外壁の状態も確認しました。
窯業サイディングの外壁です。
外壁も屋根と同様にはじめてのメンテナンスということで、シーリングの劣化が目立っていました。外壁全体のシーリングが硬化し、ひび割れています。
塗膜も色褪せていますね。
日の当たらない部分では、カビが発生していました。
築18年ということを考えると、塗装メンテナンスがおすすめです。
今回は、屋根の工事と合わせて、外壁塗装とシーリングの交換もご提案しました。
屋根工事で足場を組むので、同時に工事をおこなうことでコスト削減にも繋がりますね。
屋根カバー工法による、屋根のメンテナンス工事開始

屋根カバー工事をおこないます。
まずは、棟板金を撤去します。
棟板金も劣化しており、釘の浮きやねじ曲がりが見られたので、注意しながら丁寧に外します。
貫板も撤去しました。
この貫板も劣化し腐食していましたので、注意して取り外します。
撤去した後のゴミなどを掃除し、防水紙の敷設に入ります。
粘着タイプの防水シートは、屋根材に密着するのでずれることはありません。
防水紙を敷いたら、上葺きです。
新たに設置する屋根材は、アイジー工業の「スーパーガルテクト」を使用しています。
この屋根材は、遮熱効果のある鋼板と断熱材の一体型で、断熱性に優れているのが特徴です。
特殊なちぢみ塗装で、デザイン性が高い屋根材として人気があります。
加工もしやすく取付けが簡単なので、工期も一日と短いのも魅力です。
屋根カバー工法について
屋根カバー工法とは、今ある屋根材をそのままに新しい屋根材を重ねるものです。
古い屋根材を撤去する手間や時間もかからないので、全ての屋根材を取り替える葺き替え工事より、リーズナブルに工事になります。
注意が必要なのは、下地材の状態です。
野地板や防水シートが痛んでいると、カバー工法はできません。

屋根の軒側から、上のほうに向かい重ねていきます。
取り付けは、ビスでしっかりと固定します。
棟まで行ったら、隣の屋根面です。
雪止めの設置もしました。
屋根面が終了したら、棟板金を設置します。
棟板金の素材は、合成樹脂です。
腐食する心配がないので、木製よりも長持ちするのがメリットです。
屋根材にビスで設置したあと、ガルバリウム鋼板製の板金で固定します。
雨が入り込まないように、上ではなく横からビスで取り付けなくてはいけません。
以上で、屋根カバー工事の完了です。
塗装の前に、シーリングの打ち替えをおこないます

つぎは、外壁塗装工事です。
塗装に入る前に、シーリングの打ち替えをおこないます。
シーリングの打ち替えではまず、カッターなどを使用して、古いシーリングを全て取り除きます。
古いシーリングをきれいに撤去したら、プライマー(下地材)を塗ります。
プライマーを塗ることで、外壁とシーリングの密着性を高まる役割があり、とても重要です。
塗り残しのないように、刷毛を使い丁寧に塗ります。
シーリングを充填したら、へらでならします。
気泡が入らないようにし、表面をきれいに整えます。
シーリングが乾ききる前に、養生テープを剥がします。
パーフェクトトップによる外壁塗装工事

外壁の塗装をおこないます。
下塗りは、日本ペイントのパーフェクトサーフ、仕上げにはパーフェクトトップ(H09-30D)を使用しています。
パーフェクトトップは、微弾性効果があり、小さなヘア・クラックにも追従します。
独自のラジカル制御技術により耐久性にも優れ、紫外線からのダメージも抑制します。
リーズナブルなのも魅力です。
パーフェクトサーフで、下塗りからおこなっていきます。
下塗りは、仕上げ塗料との密着性を高める効果があり、窯業サイディングには、とくに大切な工程です。

パーフェクトトップで、中塗り・上塗りをおこないます。
面積が広い部分は、ローラーを使用します。
樋の周辺などの細かい箇所は刷毛を使用し、塗り残しのないように丁寧に仕上げます。
その他の付帯部分の塗装をします

外壁の塗装のあとは、破風や帯板などの、付帯部分の塗装です。
ローラーで塗っていきます。
付帯部分も、屋根や外壁と同じく、紫外線や雨で劣化していますので塗装メンテナンスが必要です。
すべての工事が完了しました!

全ての工事が完了しました。
お客様にもご確認いただきます。
「イメージ通りの仕上がりで大満足!キレイな家に蘇りました。」とのお言葉をいただきました。
今回の工事では、パミール屋根ということがポイントでした。
パミールは10年前後で剥がれてくるという問題がありますので、もしお家の屋根材がパミールの場合は、ぜひ屋根点検をしていただくことをおすすめします。
ヌリプロ110番では、点検・見積もりは無料ですので、お気軽にお問い合わせくださいませ。
今回の工事についてのお客様アンケート
Q.今回の外壁塗装の満足度はいかがですか?
A.大変満足
Q.今回の工事で良かった点を教えてください。
A.打ち合わせがわかりやすい・担当者の対応が丁寧・適切な価格
Q.今回の工事の仕上がりや工事中に気付いたことなど感想があれば、お聞かせください。
A.希望する色をたくさん見せてもらえたのが良かったです。
カラーシミュレーションもしていただき、仕上がりのイメージがしやすかったです。
またヌリプロ110番さんにお願いしたいと思います。
必見!プロが教える外壁塗装の見積書の見方と選び方!

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「著者情報」
関裕一
東京都足立区出身 1級外壁・屋根調査士・ドローンパイロット
サンセイホーム(株式会社三誠ホームサービス) 最高技術責任者
18歳から塗装職人として2.250件以上の施工に携わる。
塗装業界の歪んだ構造を塗り替えるべく、奇跡の「新時代塗装」倶楽部を主催している。
お家を長く保つアドバイスを、分かりやすくお伝えします。
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