【金属屋根で一番強いのはどれ!】ガルバリウム・エスジーエル・トタンの3種類で徹底比較




屋根の修理や屋根のリフォームを考えている、雨漏りをして困っている人の中には、金属の屋根素材が気になっている人のいるでしょう。金属の屋根素材といっても多くの種類があります。その中でも、ガルバリウム、トタン、エスジーエルが一般的な家によく使われています。この中で、最も耐用年数があり、価格的にも安いお得な素材はどれかを比較していきます。



瓦などの素材と比較しても、「軽いので建物に負荷がかかりにくい」、「長持ちで頑丈」などの理由から金属屋根の素材は人気があります。


これは新築のときだけでなく、リフォームなどのときにも人気素材です。


金属素材には、チタン瓦やコールテン鋼、アルミなどの素材もありますが、どれも高価な素材です。


一般的な家では、ガルバリウム・エスジーエル・トタンの3種類をよく使うことから、ここではこの3種の比較をします。


共通のメリットとデメリットをご紹介


それぞれの特徴を知ろう

これら3種類の素材は、加工した鋼板にメッキをしています。


メッキによって腐食や錆に強い素材となり、高い耐久性を実現しています。


この3種でもっとも耐用年数が長いのがエスジーエルです。


次に長いのがガルバリウム、この3種ではトタンが最も耐用年数が低いです。


この年数は、腐食や錆びから守るために施すメッキの成分によって違いが出てきます。





トタン

この3種類の中ではもっとも歴史があるのがトタンです。

ただ、近年では使用頻度は減っています。








  • 耐用年数:約10年~20年

  • 塗装のタイミング:7年

  • 耐用年数保持に必要な塗装回数:2回

  • メンテナンス費用<20年間で7年目と14年目に遮熱塗料(シリコン塗料)を使ったケース>

1回19万8,000円、2回で約39万6,000円、1年あたり1万9,800円


ガルバリウム

今、もっとも屋根素材として使用しているのが金属素材がガルバリウムでしょう。

ただ、近年では次に紹介するエスジーエルの需要が増えています。






  • 耐用年数:約20年~30年超

  • 塗装のタイミング:10年

  • 耐用年数保持に必要な塗装回数:2回

メンテナンス費用<30年間で10年目と20年目に遮熱塗料(シリコン塗料)を使ったケース>

1回19万8,000円、2回で約39万6,000円、1年あたり1万9,800円




エスジーエル

ガルバリウムのメッキ成分にマグネシウムを加えているのが特徴です。

ガルバリウムに成分を加えたことでより長い耐用年数を実現しています。






  • 耐用年数:約30年~50年

  • 塗装のタイミング:15年

  • 耐用年数保持に必要な塗装回数:2回~3回

メンテナンス費用<45年間で15年目と30年目に遮熱塗料(フッ素)を使ったケース>

1回24万8,000円、2回で約49万6,000円、1年あたり1万1,022円



ガルバリウムとエスジーエルとでは、メッキ成分にマグネシウムを加えているかいないかの差ですが、耐用年数はエスジーエルの方が長いです。


また、メンテナンスの1年あたりの費用もこの3種の中でもっとも安いことがわかります。

価格は大幅に上がっているように感じますが、原材料や輸送コストが上昇しているので、これは仕方ないでしょう。


ニチハ<横断ルーフ>

トタンの価格と比較しても差があまりない

近年では、トタン製の屋根材は製造されていないです。


また、トタンは価格がガルバリウムとほとんど変わらないので、屋根材の選択ではガルバリウムとエスジーエルの2択となるでしょう。

エスジーエルを選ぶのがもっともお得な選択

この3種の中では、耐用年数、価格、メンテナンス費用などを考慮しても、エスジーエルの選択がもっともお得といえるでしょう。


このエスジーエルの製品は3種類あります。(2017年6月現在)




アイジー工業とニチハのシリーズは、以前から販売していたガルバリウム製品をエスジーエルにモデルチェンジして提供しています。








最大手メーカーのケイミューでは、スマートメタルが金属屋根材として初めての製品です。


価格はケイミューのスマートメタルがもっとも安いですが、断熱材はついていません。


スーパーガルテクトシリーズや横暖ルーフシリーズは断熱材一体型の製品です。



断熱材には遮音効果があり、雨が降ってもほとんど気にならないというメリットがあります。


断熱材がついていないタイプでは、遮音性のあるシートを貼って施工も可能ですが、その分工賃などが上乗せになることもあります。


エスジーエルが人気の理由

エスジーエルは耐久性が高く、軽量という特徴もあります。


耐久性が高いのでメンテナンスの費用が抑えられますし、屋根材が軽量なら支える骨組みなども簡素化が可能でコスト削減になります。


これらの理由からエスジーエルは人気のようです。



なぜメッキで錆びを防げるの?

鋼板は塗装されていれば錆びることがありません。


しかし、切断などをすると断面の鋼板がむき出しとなり、ここから錆が進行してしまいます。


ただ、メッキは不動態皮膜と犠牲防食の効果で錆を防ぎます。




犠牲防食について



犠牲防食とは、鋼板が錆びる前にメッキに含有する成分が先に溶けて錆びることを指します。


錆びたメッキ成分が酸化膜となって鋼板の錆を抑えます。






不動態皮膜について




不動態皮膜は酸にさらされても溶けない安定した皮膜のことです。


クロムという金属がこの皮膜を作ることでよく知られています。





トタン(メッキ成分:亜鉛)


傷がつくと塗膜がはがれて鋼板がむきだしになる    亜鉛の酸化で溶ける


溶けた亜鉛が鋼板を覆う                   酸化した亜鉛で覆われて錆が止まる 



ガルバリウム(メッキ成分:アルミニウム 、亜鉛)



傷がつくと塗膜がはがれて鋼板がむきだしになる        酸化して亜鉛が溶ける



溶けた亜鉛が鋼板を覆う               アルミニウムも酸化して溶けだす




溶けたアルミニウムがさらに覆う            亜鉛とアルミニウムで錆が止まる




エスジーエル(メッキ成分:アルミニウム、亜鉛、マグネシウム)

塗膜がはがれて鋼板がむき出しになる           マグネシウムが溶ける


マグネシウムが鋼板を覆う                 続いて亜鉛も溶けてくる   


マグネシウムの上を亜鉛が覆う                アルミニウムも溶ける


溶けたアルミニウムがさらに上を覆う           3つの成分で錆が止まる



防さび効果はエスジーエルが一番



エスジーエルは、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛の金属で酸化被膜を作るので、防錆効果が最も高いです。









エスジーエルとガルバリウムでは成分の溶け方が違う



不動態皮膜としてアルミニウムはとても優れているので強さには大きな差はないです。


しかし、防錆効果や耐久年数には大きな差があります。





この二つの素材とでは耐用年数に大きな差がありますが、その差の理由は成分の溶け方にあります。


エスジーエルのメッキ成分には、マグネシウム・亜鉛・アルミニウムが含まれています。


マグネシウムがもっとも早く溶け、その後に亜鉛、アルミニウムはこの成分の中では最も溶けるのが遅いです。


早く溶けるマグネシウムによって錆の進行を抑え、その後に亜鉛やアルミニウムによってさらに被膜を作るので、より高い耐久性を実現しています。


メッキにも限界はある

メッキは犠牲防食や不動態皮膜の効果で錆びにくいのですが、メッキ成分をすべて使ってしまえば効果を発揮しません。








これはエスジーエルでも同じです。


適切な年数で塗装をすることで耐用年数を延ばせます。









短期的な錆ならトタンの方が良い?


ガルバリウムと比較すると、短期的な錆ならトタンの方が優れているという話もあります。


これは成分の違いが関係しています。


ガルバリウムは亜鉛が43.4%、アルミニウムが55%程度含有しています。


そして、トタンは亜鉛100%で、溶けるスピードはアルミニウムより亜