今回ご案内します改修工事の実例は、川口市の劣化したスレート屋根の葺き替えです。
目 次
「築27年なのですが、今までメンテナンスをしたことがなく、最近、雨漏りがしてきて…。」
とのことでした。
通常、屋根や外壁などの外装は、10年に１度くらいの間隔で、塗り直しなどのメンテナンスを行うことが重要です。
と言いますのは、若干種類によって違いはありますが、塗料の品質保証されている期間が約10年のものが多いからです。
お住まいによって環境などの違いもあり、劣化状況も違ってきますが、
10年置きを目安として、定期的な点検・補修を行われることが推奨されています。
お住まい全体の中でも、特に外装の劣化は、雨漏りの原因、ひいては建物内部構造の劣化となってしまいますので、お気をつけください。
１ 点検
ご依頼を受け、早速、川口市のご自宅へ点検にお伺いをいたしました。
まずは室内の雨漏りの状況から、確認をさせていただきました。
２階の天井に雨染みが広がっており、そのままではカビが発生したり、天井の木部が傷んでしまいます。
天井が腐って抜け落ちてきた、さらにはそのせいでケガをしてしまった、なんてことになっては大変です。
取り急ぎの補修が必要な状況です。
室内に続き、屋根の劣化状態を確認いたしました。
屋根はスレート屋根です。
「スレート」 は粘板岩を薄い板状に加工したもので、デザイン性にすぐれ、薄く、軽量で、耐震性に優れており、屋根材としてよく使われています。
ただし主成分はセメントであり、それ自体には防水性がありません。
そのため、上から塗装することで、屋根に防水性を持たせます。
塗料にも耐用年数がありますから、定期的に塗装を行う必要性があります。
今回のご相談では、27年メンテナンスを行っていなかったとのことでしたが、
写真からも屋根全体にコケや藻の繁殖、色褪せ、塗膜の剥がれがご確認いただけます。
また場所によっては、棟板金が飛散してしまっていました。
屋根全体的に防水性が失われている状況です。
２ 屋根の葺き替え工事
点検した屋根の状況を、写真とともにお客様にご説明しました。
どこか一ヶ所の問題ではなく、屋根全体の防水性が失われているため、屋根の葺き替え工事をご提案し、施工の運びとなりました。
「葺き替え」とは、既存の屋根材を撤去し、新しい屋根材に葺き替える工事となります。
屋根が新品になる、というイメージです。
３ まとめ
屋根などの外装は、約10年ごとを目安に、定期的なメンテナンスを行っていただくことが重要です。
外装が劣化してしまいますと、雨漏りが発生し、カビの発生や建物内部構造まで傷みが広がってしまいます。
とはいっても、雨漏りなどの問題が実際に発生してくるまで、お忙しいご生活の中ではメンテナンスをつい後回しにしてしまったり、10年という長いスパンのため忘れてしまっていたという方も、少なからずいらっしゃることと思います。
今回の記事をご参考にしていただければ幸いです。
今回は屋根の劣化状況から、屋根葺き替え工事をご提案させていただきましたが、
劣化がそれほど進んでいない場合は、塗り直しなど、劣化状況に合わせた補修があります。
屋根プロ１１０番の雨漏り駆けつけ隊 では、屋根葺き替え工事のほかにも、屋根葺き直し、屋根カバー工法、防水工事など、種々の工事を行っており、状況に最適なメンテナンス法をご提案させていただきます。
お住まいでお困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。
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「著者情報」
関裕一
東京都足立区出身 １級外壁・屋根調査士・ドローンパイロット
サンセイホーム（株式会社三誠ホームサービス） 最高技術責任者
１８歳から塗装職人として2.250件以上の施工に携わる。
塗装業界の歪んだ構造を塗り替えるべく、奇跡の「新時代塗装」倶楽部を主催している。
お家を長く保つアドバイスを、分かりやすくお伝えします。
