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ひび割れ・補修跡だらけの屋根をガルバリウム鋼板へ葺き替え施工事例【川口市西川口】



今回は築15年のご自宅の屋根工事に関する施工事例をご紹介します。


ご相談の内容としては、

  • スレート屋根にクラックが多く入っており、その都度補修してきた

  • 屋根の塗り替えか葺き直しを検討している

とのことでした。

サンセイホーム(株式会社三誠ホームサービス)の屋根プロ110番ではこのご相談を受けて、現場調査のためにご自宅へ伺いました。


目 次



ビフォーアフター



工事基本情報


  • 施工内容   屋根塗装 他

  • 使用材料  アイジー工業 「スーパーガルテクト」 モスグリーン

  • 築年数  築15年

  • 施工期間  6日

  • 建坪 屋根平米  97㎡

今回は西川口にある築15年2階建て住宅にお住まいのお客様のご依頼です。

無料の現場点検では、屋根の状態を拝見し塗り替えや葺き替えが必要かを判断・ご提案するとともに、同時にご依頼があった外壁点検も行います。



1.スライダーで屋根へ



今回の現場は2階建ての住居。

作業にはスライダーという伸び縮みするはしごを使って屋根に登り、細かい部分まで目視で点検をします。


サンセイホーム(株式会社三誠ホームサービス)の屋根プロ110番では屋根の無料点検依頼を承っていますが、点検するスタッフの安全面を考慮し、3階以上の建物の場合は足場架設の必要があります

お客様にはスライダーなどを使用して足場無しで点検できるのは2階建てまでとする旨をご了承いただいた上で現地調査を行います。


※構造上の理由で、2階建てでも足場架設する場合もあります。

※建物外側や室内から屋根に上がることができる場合は足場をかけずに点検します。


2.クラックの補修跡を確認



屋根に上がると、想像以上のクラックの補修跡に驚きます。

この築年数で屋根全体にクラックが発生することは珍しい例ですが、あまり良い状態とは言えません。


屋根を点検した結果、

  • 全体に同じようにクラックが発生している

  • コーキングで補修されているものもあるが、補修後も新しくクラックが発生している

ということが分かりました。



築何年ごろからクラックが発生し始めたかどうかは分かりませんでしたが、年々増加している様子が分かります。


3.葺き替えのご提案


屋根の点検を終え、お客様への結果の報告とご提案に移ります。


今回の屋根は、塗替えが不可能というわけではありませんでしたが、

  • クラックと補修跡が屋根全体にわたっている

  • クラックが現在も増加している

この2点を伝え、塗り替えでは仕上がりと防水機能が劣ることから、屋根の葺き替え(カバー工法)をご提案しました。

改めて屋根の葺き替え工事の承諾・ご契約をいただき、屋根の葺き替え工事へと移ることになりました。


新しい屋根材には屋根の軽量化も可能で耐久性の高いガルバリウム鋼板を使用します。

また今回は足場を架設する工事となることから、外壁塗装とベランダの防水工事も同時に行うことも決まりました。




工事着工~足場架設、高圧洗浄~



ご依頼いただいた住宅には中庭から屋根まで抜けている吹き抜けがあるデザインの素敵な住宅。

そのため足場も中庭から屋根に突き出すように架設しました。



まずは、屋根と外壁、ベランダを高圧洗浄していきます。洗浄することによって表面の汚れを落とし、下塗りのための下地を整えます。


足場・スライダーを設置



足場とは別に点検でも使用したスライダーは、資材を屋根の上に運び上げる際にも必要な道具です。

スライダーは毎日作業が終わったら撤去し、毎朝スライダーの設置から作業をスタートします。



スライダーで材料を運搬する際は、上のようにロープで引っ張り上げる方法をとっています。


屋根の下地作り~コンパネ~


まずは、屋根の新しい下地となるコンパネをスライダーで運び上げます。

コンパネを固定するビスを用意します。


次に板金類を撤去します。ケラバ板金を外しています。


棟板金もすべて撤去します。



コンパネは軒先から順に貼っていきます。コンパネにはビス用の下穴を開けておきます。


ビスで固定していきます。



コンパネを貼り終えました。

その上から防水シート「ルーフィング」を貼る作業に入ります。


ケラバとは?



ケラバとは、写真のオレンジのライン部分のことを指します。

外側へ出っ張っている屋根の雨樋が付いていない側のことで、この部分に取り付けられている板金をケラバ板金と呼びます。




屋根の下地作り~ルーフィング~


今回使用したルーフィングは最も使用頻度が高いアスファルトルーフィング940です。

防水材・床材の大手メーカー、TAJIMAの商品を使用しました。


このルーフィングも軒先から順に貼り進めます。

ルーフィングは薄いので、ビスではなくタッカー(建材用ホチキス)を使い、コンパネに固定します。


ルーフィングを貼り終えました。

工期が梅雨時期と被っていたこともあり、雨に降られる前に急いで終わらせます。


今回使用したものとは別に、粘着式のルーフィングもあります。

ルーフィングとコンパネを固定する工程が必要なくなるため作業時間も少なく済みますし、タッカーの芯の小さな穴からの雨漏りリスクも軽減します。

より高価にはなりますが、ご希望に合わせて使用することも可能です。


屋根材の設置



屋根材を設置していきます。屋根材は一枚ごとに次に貼る部分の寸法を確かめカットし、固定していきます。


使用した屋根材はアイジー工業のガルバリウム鋼板の屋根材「スーパーガルテクト」というものです。

スーパーガルテクトは

  • 非常に軽量(1平米当たり5㎏

  • 耐久性に優れる

  • 錆に強い

など多くのメリットがある屋根材です。



屋根材一枚につき四本のビスを使い固定しています。


一列設置するごとにビスで固定するようにします。

下の段の屋根材に引っかけるように据え置きビスを打つため、強い雨風にも負けない頑丈な屋根に仕上げることができます。



全て屋根材を張り終えたら、貫板をカットします。


カットした後、ビスを打って固定しました。


貫板は工事が終わると見えなくなる部分ですが、まれに不適切な薄さや幅の木材が使用されることもあります。

このような貫板を使用すると、板金がうまく固定できなかったり、貫板がビスを打つ力に耐えきれず割れてしまったりする可能性があります。

作業風景は必ず写真で記録を取ってもらい、見えない部分まで確認するようにしましょう!


貫板の固定が終わったら、板金をビスで固定し、屋根の葺き替え作業は完了です。


~完工~



こうして予定通り屋根の葺き替えが完了です。


同じ住宅とは思えないほどの仕上がりで、ご確認いただいた施主様も喜んでいただきました。

施工前はあまり状態がよくなかっただけに、順調に工事が進み、スタッフ一同安心しました。


カバー工法による屋根葺き替え工事の施工事例についてご紹介しました。


今回の工事費用は以下の通りです。


足場架設工事(足場平米:320㎡ 4面足場) 約40万円
屋根葺き替え工事(屋根平米:96㎡ 板金m:55m) 約160万円

総額  約200万円(税込)

今回の工事は関が担当いたしました!





















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「著者情報」

 関裕一 

東京都足立区出身 1級外壁・屋根調査士・ドローンパイロット

​サンセイホーム(株式会社三誠ホームサービス) 最高技術責任者

18歳から塗装職人として2.250件以上の施工に携わる。

​塗装業界の歪んだ構造を塗り替えるべく、奇跡の「新時代塗装」倶楽部を主催している。

お家を長く保つアドバイスを、分かりやすくお伝えします。

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