目 次
■工事のきっかけを伺いました
足立区梅田のお客様より、雨漏りについてのご相談をいただきました。
きっかけは、天井に見つけた雨染み。
すぐに修理してほしいとのことでした。
早速点検に伺い調査したところ、スレート屋根が割れて損傷していました。
そして屋根材の施工にも問題があったため、屋根の形状に適した屋根材でのカバー工法で雨漏りを解決します。
今回の工事の基本情報
施工内容:屋根カバー工事
使用材料:スタンビー
施工期間:2日間
築年数:30年
■点検で雨漏り箇所を特定
点検の様子。
室内の天井部分に雨染みがあります。
屋根に上っての点検では、スレート屋根の損傷が確認できました。
屋根材が割れており、その隙間から雨水が侵入してしまいました。
この損傷部分は、雨染みのできているお部屋の真上になりますので、この損傷が雨漏りの原因と特定できます。
スレート屋根の施工の問題が発覚しました
お客様のお家の屋根の勾配は、緩やかな緩勾配です。
通常、緩勾配では縦葺きの屋根材を使用します。
ですが、使用されていた屋根材は、横葺きの化粧スレートでした。
横葺きを緩勾配の屋根に使用すると、排水がスムーズにおこなわれず、屋根材の隙間から雨水が侵入してしまうのです。
このように間違った屋根材が使用されていたことも、雨漏りの要因になったと考えられます。
今回は雨漏りの根本的な解決のため、緩勾配に最適な屋根材、縦葺きのスタンビーを使用した屋根カバー工法をご提案いたしました。
■屋根カバー工事開始:軒先唐草・防水紙の設置
まずは、軒先唐草を取り付けます。
屋根の軒先の先端に取り付ける、水切り板金です。
屋根からの雨水を、雨樋に排水する大切な役割があります。
屋根の内部への水の侵入も防ぎます。
防水紙敷設の様子。
使用した防水紙は、田島ルーフィングの「タディスセルフ」です。
しっかりと屋根材と密着する粘着タイプで、防水性も優れた高品質な防水紙です。
【左の画像】返し加工の様子。
屋根材の先端に、雨水が入り込むのを防ぐための加工です。
【右の画像】墨出し作業の様子。
屋根材を取り付ける際にズレがないように、そしてビス位置をレーザーによる墨出しで確認します。
■縦葺きの屋根材スタンビーを取り付け
屋根材設置の様子。
屋根材は、稲垣商事の「スタンビー」を使用しています。
緩勾配の屋根に適した、縦葺きの屋根材です。
素材は、サビに強く耐久性も抜群な、ガルバリウム鋼板になります。
軒先唐草を掴むように、取り付けていきます。
そして墨出しに合わせて、ビスで固定しました。
棟板金の下地設置の様子。
雨水が吹き込むのを防ぐため、面戸スポンジ・面戸板金を取り付けます。
そして、棟板金を固定するための貫板を取り付けて、下地は完了です。
棟板金を、貫板に固定して取り付けます。
棟板金の取り付けには、ステンレス製の釘を使用しています。
錆びにくく、強力に固定できるのがメリットです。
先端キャップを取り付けている様子。
先端キャップも、スタンビーと同じガルバリウム鋼板なので長持ちします。
壁際に、板金を取り付けている様子。
防水性を高めるために、外壁と板金にコーキングもおこないました。
マスキングテープで養生したあと、プライマーを塗布し、コーキングを充填していきます。
しっかりと清掃をおこない、工事はすべて完了です。
■工事が完了しました
緩やかな勾配に最適な、縦葺きの屋根に生まれ変わり、もう雨漏りの心配もありません。
今回のように、屋根の形状に合わない施工ですと、雨漏りにもつながってしまいますので、住宅に合わせ、正しく施工することが大切です。
サンセイホーム(株式会社三誠ホームサービス)の屋根プロ110番では、ご相談をいただいたら、すぐに点検に伺い、お客様のお家に最適な屋根材・施工内容をご提案いたします。
まずは、お気軽にお問い合わせくださいませ。
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「著者情報」
関裕一
東京都足立区出身 1級外壁・屋根調査士・ドローンパイロット
サンセイホーム(株式会社三誠ホームサービス) 最高技術責任者
18歳から塗装職人として2.250件以上の施工に携わる。
塗装業界の歪んだ構造を塗り替えるべく、奇跡の「新時代塗装」倶楽部を主催している。
お家を長く保つアドバイスを、分かりやすくお伝えします。
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