目 次
■工事のきっかけを伺いました
足立区佐野のお客様より、雨漏りについてのご相談をいただきました。
アパートのオーナー様です。
早速点検に伺ったところ、屋根からの雨漏りが判明しました。
古いアパートで、かなり屋根の劣化が見られます。
メンテナンスとして塗装をおこなっても、あまり効果はないように思われますので、今回は屋根カバー工法をご提案いたしました。
今回の工事の基本情報
施工内容:屋根カバー工法
使用材料:スーパーガルテクト
施工期間:4日間
■点検で雨漏りの原因を突き止めます
まずはアパートの外側から点検したところ、軒先の破風、天井にクラックが複数確認できました。
つづいて、ハシゴを設置し、屋根に上って点検します。
クラックの状態をくわしく見てみましょう。
破風部分には、電線を固定するための金具が取り付けてあるため、それが原因となることもありますが、今回は金具が原因ではありませんでした。
そして、2階の廊下の天井部分には、大きなクラックがあります。
軒先近くということで、雨漏りが原因となって、内側から発生しているかもしれません。
以前に補修されたようで、補修跡も見られます。
屋根に上っての点検の様子。
屋根の劣化により雨水が入り込んでいる場合、屋根の下地部分も損傷している危険がありますので、慎重に上らなくてはいけません。
屋根に上って踏んでみると、やはりやわらかくなっていました。
水が入り込んでいると思われます。
屋根の全面に、コケが発生していました。
また棟板金の塗装も剥がれ、錆びも確認できました。
棟板金の状態も、詳しく確認します。
棟板金を固定している釘は浮いていました。
この不安定な状態ではいつ棟板金が取れてしまっても、不思議ではありません。
非常に危険な状態です。
また、雨樋に歪みも見られます。
これは雪害によるものでしょう。
はじめにお問い合わせいただいた際に、お客様は塗装によるメンテナンスをご希望でした。
ですが、くわしく点検してみると、屋根の劣化は深刻で、塗装では屋根の劣化は改善せず、雨漏りの解決にはならないことがわかりました。
ということで、屋根カバー工法によるメンテナンスをご提案いたしました。
お客様にもご納得いただき、いよいよ工事がはじまります。
■工事開始:足場を設置します
まずは、足場の架設をおこないます。
隣家との間が狭かったので、慎重にメッシュシートを敷いていきます。
今回の工事で使用した材料です。
屋根材は、アイジー工業の「スーパーガルテクト」、防水紙は、田島ルーフィングの「タディスセルフ」です。
■清掃後、スーパーガルテクトで屋根カバー工法
屋根に取り付けられた棟・雪止め金具を取り外してから、工事をおこないます。
雨漏りしているため洗浄はできないので、屋根についたコケや汚れを手作業で取り除きました。
軒先に改修用の唐草とスターターを取り付け、新たな防水紙を敷いていきます。
使用したのは、田島ルーフィングの「タディスセルフ」です。
粘着タイプの防水紙なので、屋根に打ち付けずに接着でき、屋根に負担がかからないので、古い屋根にもおすすめです。
こちらは、遅延接着型の防水紙で、貼り直しができます。
屋根材を重ね貼りしていきます。
使用したのは、アイジー工業の「スーパーガルテクト」です。
遮熱性・断熱性に優れた、高耐久な屋根材です。
釘が浮いていた棟板金は、釘より強度の高いビスで固定しました。
■工事が完了しました
屋根カバー工法は、屋根材の撤去や処分など、手間やコストを抑えた工事が可能です。
葺き替え工事より、施工期間も短くなります。
既存の屋根に重ねることで屋根が2重になり、遮音・断熱性がアップするのもメリットです。
屋根が重くなるということもありますが、軽量な屋根材を使用することで、耐震性の不安も払拭できるでしょう。
「雨漏りが発生してしまった」
「屋根のメンテナンスについて知りたい」
という方も、屋根プロ110番の雨漏り駆けつけ隊に、お気軽にお問い合わせください。
まずは点検に伺い、お客様のお家の屋根の状態をしっかりと確認し、最適なメンテナンス工事をご提案いたします。
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「著者情報」
関裕一
東京都足立区出身 1級外壁・屋根調査士・ドローンパイロット
サンセイホーム(株式会社三誠ホームサービス) 最高技術責任者
18歳から塗装職人として2.250件以上の施工に携わる。
塗装業界の歪んだ構造を塗り替えるべく、奇跡の「新時代塗装」倶楽部を主催している。
お家を長く保つアドバイスを、分かりやすくお伝えします。
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