足立区綾瀬で倉庫屋根から雨漏り、スレート屋根の劣化をカバー工法で修理
- 1級外壁・屋根調査士 関裕一
- 2023年2月18日
- 読了時間: 6分
更新日:2024年1月11日

目次
弊社にご依頼をいただいた理由をうかがいました!
足立区綾瀬に倉庫を所有のお客様から、雨漏りしているので、修理をして欲しいというご相談を受けました。
屋根修理前と修理後の写真

今回の工事内容
施工内容は屋根カバー工法です。
倉庫の築年数は40年で、施工期間は2週間です。
古い倉庫屋根には注意が必要!

雨漏り修理のご相談を受けて、早速倉庫に調査・点検にうかがいました。
屋根に使っている屋根材は大波スレートです。
この屋根材は、倉庫や工場ではよく使われていて、工場や倉庫では外壁にも使うこともあります。
この屋根材はとても丈夫です。
しかし、経年劣化でかなり傷んでいる状態でした。
表面にはヒビが確認できたので、そのヒビから雨水が侵入して雨漏りをしている状態です。
また、固定しているボルトの状態もよくありません。
すべてのボルトがサビていて、台風などの強風によっていつスレート屋根が飛んでもおかしくない状態です。
そのため、できるだけ早く修理をする必要があると判断しました。
既存屋根材の上に新たに屋根材を施工する方法で雨漏り修理

今回ご依頼をいただいた倉庫は、日常的に倉庫内での作業をされています。
そのため、既存の屋根をすべて撤去して、新たな屋根材を設置する工事は避けたいとのことです。
また、古い屋根材にはアスベストが多く含まれています。
古い屋根材を撤去する際には、アスベストが含まれるかを調査する必要がありますし、アスベストが含まれていれば飛散を防ぐために隔離の必要性も出てきます。
これらのことから、既存の屋根材を撤去することなく修理ができるカバー工法で対応することになりました。
雨漏り修理の前に、まずは安全対策をしっかりとおこないます

劣化が進んでいる屋根材は、人の重さだけで抜けてしまうことがあります。
建築現場での落下や転落事故の約10%が、スレート屋根で発生しているという報告もあります。
倉庫や工場などの屋根は、とても大きいですし、比較的勾配も緩やかです。
そんな屋根から落下するのは、スレートの踏み抜きが原因です。
劣化したスレート屋根は、落とし穴のようになっているところもあり、見た目では劣化が進んでいないように見えても、体重をかけただけで床まで落下することがあります。
工場や倉庫は高さもあるので、大事故になることもあります。
特に梁のない場所は要注意です。
屋根修理では、屋根にあがって作業をするので、人が乗っても落下しないような対策が必要です。
屋根にあがっても落下防止をするためにネットを屋根全体に施工します。
ネットを施工しておくことで、屋根材が破損してもネットに引っかかって落下が防げます。

上の写真のように、屋根全体に落下防止ネットを施工しました。
このネットで、スタッフも安全に作業ができる環境となります。
新しい屋根材の設置

上の写真では、軒先は白い屋根材で、頂上の方は既存の屋根材が残っています。
この写真からもわかる通り、新しい屋根材は軒先から施工をします。
新しい屋根材の材質は、ガルバリウム鋼板です。
この素材は、外壁や屋根に使う素材の中ではとても人気があります。
人気がある理由は、バランスの良い素材ということです。
他の素材と比較して特別優れているというわけではないですが、総合的な評価をするとコストパフォーマンスに優れている素材といえるでしょう。
丈夫な金属素材なので、長期間雨漏りを心配する必要もありません。
施工する際には、サビている既存のボルトは取り除いた上で設置をしています。

上の写真は、屋根の頂上を施工しているときの様子です。
安全のためにネットを設置していますが、ガルバリウム鋼板の屋根材を取り付けるたびにネットは下に隠れていきます。

上の写真を見ると、ところどころ新しい屋根材が設置されていない箇所が気になるのではないでしょうか。
これは明り取りのために、わざと新しい屋根材を設置しないようにしています。
施主様から、工場の明り取りを設置してほしいという要望があり、いくつか明り取りのために残しています。

上の写真は明り取りのための施工です。
既存の屋根材を取り除き、形状は同じ半透明の屋根材を取り付けています。
この屋根材によって工場内に太陽光を取り入れることができます。

この写真では取り付け部分の様子がよくわかります。
以前使用されていたボルトはサビて、いつ破損してもおかしくない状態でした。
そんな状態を避けるために、今回はサビにくいステンレスのボルトを使って固定をしています。

こちらはケラバ部分の写真です。
ここは写真を見てもらえればわかる通り、ステーを使ってしっかりと固定をしています。

雨樋も劣化が確認できたことから、新しい雨樋に交換をしました。
雨樋は、高い箇所に設置をされています。
安全に雨樋を交換するためには、足場の設置が必要です。
そのため、屋根の修理など、足場を設置するタイミングで雨樋なども一緒に交換するのが一般的です。
カバー工法での雨漏り修理完成

施工が完了したときの写真です。
土埃などで汚れていた屋根もとてもきれいになりました。
劣化をして、屋根にあがることも危険な状態でしたが、カバー工法によってきれいで長持ちする屋根に生まれ変わりました。
サンセイホーム(株式会社三誠ホームサービス)の屋根プロ110番では、工場や倉庫の屋根だけでなく、住宅の屋根のケアにも対応しております。
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「著者情報」
関裕一
東京都足立区出身 1級外壁・屋根調査士・ドローンパイロット
サンセイホーム(株式会社三誠ホームサービス) 最高技術責任者
18歳から塗装職人として2.250件以上の施工に携わる。
塗装業界の歪んだ構造を塗り替えるべく、奇跡の「新時代塗装」倶楽部を主催している。
お家を長く保つアドバイスを、分かりやすくお伝えします。
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