記事その2では、
屋根修理の基本3:費用について
屋根修理の基本4:工事について
屋根修理の基本5:見積もりについて
という順に解説していきます。
目 次
屋根修理の基本3:費用について
屋根修理には一体どのくらいの費用がかかるのか、中々見当が付かない方も多いかと思います。
屋根修理には、劣化している部分だけを補修するという小規模な修理から、屋根全体を工事する大規模な工事まであります。
基本的な相場を確認しておくことで、業者選びや見積もりの際に役立てることができますので、確認しておきましょう。
屋根修理の費用を節約するには?
屋根の補修・修理にかかる費用はできるだけ安く抑えたいですよね。
工事費用の節約には3つの方法があります。
相見積もりを取る
コストパフォーマンスの高い塗料を使う
中間マージンに注目する
では、これらを一つずつ確認していきましょう!
1.相見積もりを取る
工事費を節約するためにできることの一つ目は、相見積もりを取ることです。
一つの業者に見積もりを取るのではなく、3社程度に見積もりを依頼して比較してみましょう。
その理由は、同じ工事で同じ材料を使っても業者によって費用が異なるためです。
中には極端に高額な費用がかかったり、逆に安すぎて手抜きの恐れがある業者があったりすることもあります。
費用だけでなく、工事内容もよく見て比べることが大切です。
同じ条件で比較して、最も納得できる業者を探すことをおすすめします。
2.コストパフォーマンスの高い塗料を使う
塗料にはグレードがあり、グレードが高いほど耐用年数が長く、高額になります。
一般的な外装工事ではシリコン塗料を使うと、短期的には費用は抑えることができます。
一方でグレードを上げたフッ素塗料を使った場合、その後のメンテナンスコストが抑えられます。
つまり、長期的に費用をお得にしたい場合はグレードの高いもの、工事する際の費用を抑えたい場合は、グレードの低い塗料を選ぶとよいでしょう。
3.中間マージンに注目
中間マージンとは簡単に言えば紹介料のことです。
屋根修理の費用が通常より高額になっているとき、この中間マージンが発生している可能性があります。
例えば
業者Aに屋根修理を依頼
業者Aは屋根修理に対応できなかったため屋根専門の業者Bへ依頼
ということがあったとしましょう。
この場合、A,Bの2社が1つのお家の屋根修理で関わることになり、
屋根修理の費用は、業者Aの利益 + 屋根業者Bの利益 + 施工費用 という計算になってしまいます。
要するに、関わる業者の利益分通常よりも費用が高くなるという訳です。
工事に関わる業者が多くなればなるほど、業者の数だけ中間マージンがかかってしまうため注意する必要がありますね。
屋根修理の基本4:工事について
次に、屋根工事にはどのような種類があるかをご説明します。
屋根の修理としていくつか例を挙げてみても、
屋根材の修理
屋根先の雨樋の修理
雨漏りの修理
など、様々な種類の工事があります。
多くの部材が組み合わされている屋根には、パーツによっても色々な補修・修理の方法があるんです。
どんな屋根修理があるのかを確認して、ご自宅の工事に役立てましょう!
屋根修理の基本5:見積もりについて
ここからは、工事の見積もりについて解説していきます。
屋根修理の見積もりには3つのポイントがあります。
点検
見積もり
見積書
依頼した見積もりが適切に出されているか判断するためには、この3つの内容を頭に入れておくことが大切です。
屋根工事の第一歩として大切なこの3つのポイントを一緒に確認していきましょう!
1.点検について
屋根修理の見積もりを取る際に必ず行うのが現地での点検作業です。
プロの目で実際にご自宅の屋根の様子をチェックしてもらうことで、
屋根修理が必要な状態かどうか
どんな屋根修理が必要か
どのくらいの費用がかかるのか
などを把握することができます。
①屋根修理が必要な状態かどうか判断する
点検作業では、屋根にあがり隅々までプロの目でチェックして屋根の状態を確認し、修理が必要かどうかを見極めます。
優良な業者であれば時間をかけて点検作業を行うはずです。
屋根にあがらずに見積もりをする業者は論外です!
特にセールス業者など、飛び込みで営業に来た業者に依頼する場合は注意しましょう。
飛び込み営業は屋根工事をしてもらうことが目的であり、下から一目見ただけで判断し、見積もりを出してしまうこともあるからです。
点検作業は、屋根の状態を把握し、どのような工事が必要か、適正な費用はどのくらいか、判断するための大切な工程です。
目視(遠くから見る)だけで見積もりを出してしまう業者と契約するのはNGと覚えておいてくださいね。
点検作業をしっかりと行わない業者はその後のトラブルに発展する恐れもあります。
屋根にあがって行う点検作業は必須ということは覚えておきましょう!
②どんな屋根修理が必要か判断する
どのような屋根修理が必要なのかは、経験豊かなプロでないと判断できません。
もし何の知識がない方でも、屋根材がひび割れている、屋根材の下の防水シートが破れている、漆喰が崩れているなどの劣化症状がある場合は、修理が必要だということが分かると思います。
ですが、この症状を見て確認しただけではまだ工事を始めることはできないんです。
適切な修理をするためにどんな作業が必要かを広い視野で考えて判断する必要があります。
例えば、
屋根材に入っているヒビを直そうとシーリングで埋め、補修する
補修したことによって雨水の流れが変わる
雨漏りが発生してしまう
ということもあります。
目で見た一部分の症状だけで判断すると、失敗する恐れもあります。
点検は屋根の劣化症状とその原因を正確に見つけ、その周囲のことも考えながら、どのような作業が必要か考えるための重要な工程なんです。
③どのくらいの費用がかかるのかを判断する
点検作業は適正な費用を出すためには欠かせません。
屋根修理は部分的なものから全体的な修理まで様々な規模があります。
適切な修理を行うためには、それに見合った費用が必要となります。
そのためにも、プロの目で必要な修理箇所を見極めることが大切です。
当然ですが、修理箇所が多ければ屋根全体はきれいになります。
ただし、費用は高額になってしまいます。
ですが、本当に必要な箇所だけ修理をすることで、費用は適切に抑えることができますよね。
逆に費用が少なすぎる場合、本当に必要な修理も省かれてしまう可能性もあります。
屋根の状態を把握してお客様のニーズを汲める業者であれば、そのバランスをうまく取って見積もりに反映してくれるはずです。
適切な屋根修理を見極めるのは経験豊かなプロに任せると安心ですよね。
後から紹介する「屋根修理の基本6:業者について」もぜひ参考にしてください。
2.見積もりについて
見積もりとは点検の内容を元に工事のための最適なプランを考え出すための工程です。
つまり見積もり内容=工事内容そのものということです。
しっかりとした見積もりを出すためには丁寧で正確な点検が欠かせません。
この書類で詳細なことが書かれていない場合、以下のことが考えられます。
点検で工事箇所を確認できていない
短い時間の点検だけで、屋根の状態を細かく見ていない
見積もりが曖昧であることは、すなわち工事の失敗に繋がりかねません。 大切なのは、適切な見積もりが出せる業者を選ぶことです。
3.見積書について
簡単に言うと見積書とは見積もりで出された工事プランのことです。
工事で使われる道具・材料や費用など、工事に関わる全ての内容を記す必要があります。
業者から見積書を貰ったら、まずは内容を細かくチェックしていきましょう。
このチェックを怠ってしまうと、余計なトラブルに発展してしまう場合もあります。
業者とお客様の間の「言った」「聞いてない」などの揉め事はお互いに避けたいですよね。
そのために、工事で行う作業の内容や修繕箇所など、しっかりとすり合わせをしておくことが大切なんです。
第三者か、見積もり内容を診断できる人に確認をしてもらうこともおすすめします。
次の記事では、
屋根修理の基本「業者について」「時期について」、そして「DIYで屋根補修する方法と手順」を詳しく解説します。
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「著者情報」
関裕一
東京都足立区出身 1級外壁・屋根調査士・ドローンパイロット
サンセイホーム(株式会社三誠ホームサービス) 最高技術責任者
18歳から塗装職人として2.250件以上の施工に携わる。
塗装業界の歪んだ構造を塗り替えるべく、奇跡の「新時代塗装」倶楽部を主催している。
お家を長く保つアドバイスを、分かりやすくお伝えします。
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