

難付着サイディングは塗り替えが難しいのですが、この点を知らない人が多いです。
そのまま塗装をすると上手く塗り替えができず、塗装面がはがれてしまうこともあります。
そこで、難付着サイディングの知識を深めてもらうために、特徴や性質、見分ける方法や塗り替えのコツなどについても解説します。
1章 まずは特徴を知ろう

まずは難付着サイディングについて知っておきましょう。
このサイディングは、表面に無機・光触媒などのコーティングがしてあるボードのことを指します。
このコーティングによって汚れが付着しにくいですし耐久性も高いです。
家の顔でもある外壁には、だれでも汚れが付着して欲しくないですし、できるだけ新築のような状態を保ってほしいと思うことでしょう。
その願いをかなえてくれる外壁として人気があるのが難付着サイディングです。
長期間メンテナンスは必要ないのですが、汚れが付着しにくいという特徴から塗り替えが困難なボードでもあります。
耐久性の高い外壁塗装であっても、数十年もするとメンテナンスが必要です。
このボードの特徴から、素人は当然ですが、業者でも知識のないところが施工すると、塗装をしてもその塗装が剥がれてしまう不都合が発生する可能性があります。

また、大手業者のカタログを見ても、難付着サイディングとハッキリと明記していないところもあり、見分けがつきにくいと感じる人もいるでしょう。
そこで、次項では見分けるポイントを解説します。
2章 見分け方をご紹介

カタログや製品の名前などからわからないときの確認方法として3つのポイントがあります。
この3つすべてが該当する場合には、難付着サイディングの可能性はとても高いです。
1.手に粉がつかない

このボードは10年程度経過しても耐久性が高いので、壁を触っても粉がつくことがほとんどありません。
外壁を触って手に粉がつく現象のことをチョーキングと言います。
一般的な壁なら、8~10年程度経過するとこの現象が起こりますが、耐久性が高い難付着サイディングではチョーキングが起こりにくいです。
10年以上も経っているのに、壁を触っても粉がつかないときにはこのボードの可能性が高いでしょう。
同じくらいの築年数の家と比較して外壁の劣化が少ないと感じるときにも、このボードが使われている可能性が高いです。
2.2001年以降に家を建てた

無機や光触媒などの技術は、多くが2001年以降に広まりました。
そのため、2001年以前に建てた家ならこのボードの可能性は低いでしょう。
2001年以降に使うようになった技術なので、外壁を触って手に粉がつかず、2001年以降に建てたのならこのボードである可能性が高まります。
3.ラッカーシンナーで確認

上記の2点が当てはまるときには、目立たない場所でラッカーシンナーを使ってみましょう。
このシンナーはラッカー系塗料を薄めるために使用するもので、ホームセンターでも売っています。
このシンナーを塗って溶けるようならこのボードの可能性は低いです。
難付着サイディングの塗膜はとても強いので、このシンナーを塗っても溶けることはまずありません。
3章 下塗り材で塗りなおしも可能!
3つの条件が当てはまり、難付着サイディングと分かったときには塗り替えはできないのではないかと不安になるかもしれませんが、専用の下塗り材があります。
この下塗り材を使用すると塗り替えも可能です。
カタログなどを確認すると、無機や光触媒などのボードでも塗装可能などと明記されています。

クリア塗装も可能!

以前は、難付着サイディングに色柄を活かせるクリア塗装を施工するのは困難でしたが、ロイヤルセラクリヤー(菊水化学工業)の登場により可能になりました。

4章 業者に依頼するなら知識がある業者に相談をする

一般的に長く営業しているような業者ほど信頼できるとされています。
しかし、長く営業している業者でも古い知識のまま営業しているケースもあり、比較的新しい技術の難付着サイディングの知識がまったくないというような業者も存在する可能性があります。
そのため、しっかりと知識があるかを確認してから依頼をしましょう。
まず、見積もりを出してもらうときには、業者のスタッフが外壁をよく確認をしてから見積もりを作成したかをチェックします。
そして、今の塗装がどのような種類なのかを説明してくれることが重要で、もし説明がないのならこちらから聞くことも大切です。
どのような判断方法でその塗装と判断したのかも聞いてみましょう。
今の塗装が難付着サイディングと判断したのなら、どのような方法で塗り替えをするのかもしっかりと説明してもらいます。
これらの点の説明が納得できる内容なら、しっかりとした知識がある業者と判断できるでしょう。
まとめ
ここでは、難付着サイディングについて、
・このボードは無機や光触媒などのコーティングがされている
・汚れが付きにくく耐久性も高いのですが、普通に上塗りをすると塗装面がはがれる
・見分けるには、「壁を触っても粉がつかない」、「2001年以降に建築」、「ラッカーシンナーでも溶けない」の3点で判別する
・塗り替えのときには専用の下塗り材を使用する
・業者依頼をするときには知識のある業者に相談することが大切
などを解説しました。
家の顔でもある外壁塗装で失敗しないためにも、難付着サイディングの可能性があるのなら上記の点に気をつけて依頼をしましょう。
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「著者情報」
関裕一
東京都足立区出身 1級外壁・屋根調査士・ドローンパイロット
株式会社三誠ホームサービス 最高技術責任者
18歳から塗装職人として2.250件以上の施工に携わる。
塗装業界の歪んだ構造を塗り替えるべく、奇跡の「新時代塗装」倶楽部を主催している。
お家を長く保つアドバイスを、分かりやすくお伝えします。