

外壁塗装の見積書に見慣れない「水切り 塗装」という言葉を見つけたことはありませんか?
「水切りってどの部分?」
「水切りの塗装って、必要な作業なのかな?」
など気になった方も多いかもしれません。
「水切り」とは、外壁と基礎の間にある板金のことを言います。
水切りは目立ちにくい部分ではありますが、塗装が必要なんです。
この記事を読めば、
水切りに塗装が必要な理由 塗装不要な水切りの素材 塗装費用の相場 塗装時の注意ポイント
などが分かります。
塗装業者の中にはきちんと点検せずに見積りを出しているところもあるため、お客様自身でチェックできるよう、分かりやすい目安も合わせて紹介します。
塗装工事を控えている方も、検討している方も、水切り塗装の基本について知っておきましょう。
1章 水切りとは
まずは「水切り」がどのようなものなのかご紹介していきましょう。
水切りとは、お家の外壁と基礎の間にある板金のことを指します。

※窓サッシ下や外壁の帯板部分にある場合もあります。
雨が基礎部分に当たるのを防いだり、基礎部分へ水が侵入したりすることを防ぐ役割があります。

基礎に水が浸入すると、床下に湿気がこもり、シロアリなど被害を受けやすくなります。
つまり水切りとは、
外壁と基礎の間にある部材
雨から家の基礎を守る
シロアリ被害を防ぐ
という部品だいうことを、まずは押さえておきましょう!
2章 水切りを塗装するべき2つの理由
水分はお家の基礎にとって大敵です。
雨が基礎部分に入り込まないよう防ぐのが水切りという部品の主な役割です。
一般的に、水切りは外壁塗装の際に塗り替えが必要だとされています。
次はその2つの理由を解説します。
2-1 素材の保護

水切りを塗装する理由のひとつは素材の保護です。
スチールや塩ビ鋼板という金属で作られている水切りは、放っておくとサビが発生することがあります。
▼サビが発生している水切り

サビが発生すると、素材が劣化して脆くなる恐れがあります。
金属をサビから守り、耐久性を維持するために塗装が必要です。
他にも水切りには塩化ビニル(プラスチック)製のものがあります。
ですが、この場合も紫外線による劣化を防ぐための塗装が不可欠です。
例えば砂場で遊んでいたプラスチックのおもちゃが割れやすくなるように、塩化ビニル製の水切りも紫外線によって固くなり、割れやすくなってしまいます。
そのため塗装をして紫外線から素材を保護することが大切です。
水切りの塗装は、素材を保護してひび割れや破損を防ぐメンテナンスとして重要なんです。
2-2 美観の維持のため
水切りを塗装するもうひとつの理由は、外観の美しさを保つためです。
外壁塗装では壁だけでなく雨どい、破風板、帯板などの「付帯物」も塗り替えられます。

外壁と同じタイミング水切りも一緒に塗装することで、外観に一体感を出すこともできます。
素材によっては不要な場合もある!
素材の保護や美観維持のために塗装をおすすめしている水切りですが、素材によっては塗装不要な場合もあります。
お家の水切りが塗装が必要かどうかも確認しておきましょう。
1:アルミニウム

アルミニウムは塗料と密着しにくい素材です。
そのため塗装してもすぐに剥がれてしまうこともあります。
水切りに限らず、外壁塗装ではアルミ製のものには塗装をおすすめしていません。
2:銅

銅製の水切りも塗装は不要です。
理由はアルミと同じく、塗料との密着性が低いためです。
アルミ製・銅製の水切りは丈夫でサビが目立ちにくいですが、サビが発生しないという訳ではありません。
水切りがアルミ製・銅製だった場合は
傷を付けないようにする
傷があれば補修するなどのメンテナンス
が必要です。
水切りが金属の素材で、磁石を近づけてもくっつかない場合はアルミや銅製の可能性があります。
念のため業者にチェックしてもらいましょう。
3章 水切り塗装の相場って?

水切り塗装の単価相場は300~500円/mです。
例えば30坪のお家の場合は、
外周20~30m=6,000~15,000円という計算になりますね。
ただし、この金額は外壁塗装と一緒に塗装した場合です。
水切り塗装のみを行う場合、人件費・材工費等が加わって総額で2~3万円ほどかかります。
費用面からも、外壁塗装と合わせて行うほうがお得なんです。
4章 水切り塗装のポイント2つ
ここでは、水切り塗装で注意したいポイントをお伝えします。
お客様自身で注意点を知っておくことで、知識が少なく塗装ミスをしてしまったり、手間を省くために適当に作業を進めてしまう業者からお家を守ることができます。
ポイントを押さえて、適切な工事をしてもらうようにしましょう。
DIYはやめて!
水切りは面積が小さいため綺麗に塗るには技術が必要です。
技術がないと外壁や基礎などの他の部分に塗料が付いてしまったり、ハケの跡が残ってしまう恐れもあります。
そのためDIYで塗装をするのはおすすめできません。
4-1 サビが発生していたら、サビ止め塗装をする

水切りにサビが出ていたら、錆止め塗装をしてもらうよう依頼しましょう。
もし、サビてしまった部分を普通の塗料で塗装してしまった場合、逆にサビが広がってしまうこともあります。
見積りをもらったら、水切りにサビ止め効果がある塗料を使うかどうかを質問しておきましょう。
そのときに塗料名が分かれば、見積もり書や契約書にしっかりと記載してもらうとなお安心です。
4-2 素材に合う塗料を使っている

水切りの素材に合わせた塗料で塗装してもらうようにしましょう。
塗装が必要な水切りはスチール・塩ビ・塩ビ鋼板ですが、それぞれの素材に合わせた塗料があります。
特に塩ビ鋼板は誤って普通の塗料を使うとベタついて汚れが付きやすい状態になってしまうため、注意が必要です。
必ず専用の塗料で塗装するようにしてもらいましょう。
見積りをもらう際、使用する塗料について具体的に説明してくれる業者だと更に安心ですね。
例
「水切りはスチール製で錆が出ているので、下塗りには錆止め塗料○○、上塗りには○○という塗料を使います。」
「点検したところ、塩ビ鋼板製の水切りだったので、専用の○○という塗料で塗装します。」
※○○…具体的な商品名を教えてもらいましょう。
5章 水切りが破損してしまったら?
水切りは車や物をぶつけて破損してしまうケースもよくあります。
こういった場合は、塗装ではなく修理・補修を行なっておくことが大切です。
破損を放っておくと、基礎や外壁に水が当たって劣化しやすくなったり、シロアリが発生しやすくなったりすることもあります。
水切りが金属の場合は、傷からサビが発生してしまうことも。
多少の凹みであれば問題ないですが、大きくへこんでしまったり、欠けたり割れてしまったりしたら、忘れずに修理を検討してください。
■水切りの修理費用

まとめ
水切りの塗装やメンテナンスについてお伝えしてきました。
水切りとは、基礎と外壁の間や窓サッシ下にある板金のこと。
基礎や外壁、お家の中に水が浸入するのを防ぎ、基礎の劣化を防ぐための大切な部材です。
一般的に水切りは外壁塗装と合わせて塗装し、メンテナンスをします。
塗装することで、素材を保護するだけでなく、お家の外観を美しく維持することができます。
外壁塗装と合わせて行った場合、水切り塗装の相場は300~500円/mです。
水切りの素材によっては塗装が不要なこともあります。
塗装が必要=スチール、塩ビ鋼板、塩ビ
塗装が不要=アルミ、銅
お家に使用されている水切りの素材をチェックしておくと安心ですね。
また、塗装時には
サビが出ていたらサビ止め用塗料を使う
素材に合わせた塗料を使う
この 2点に注意して塗装してもらいましょう。
もし水切りが傷ついたり割れてしまったりした場合、まずは塗装ではなく修理や補修を行なうことをおすすめします!
最後までお読みいただきありがとうございました。
[無料]外壁・屋根塗装・屋根リフォーム見積もり 100枚の点検写真!

「外壁塗装、屋根塗装、屋根リフォーム、我が家は実際いくらくらいかかるのかな?」
「そろそろとは思うけど、外壁・屋根塗装、屋根リフォームってどこに頼んだらいいの?」 とお悩みではありませんか?
そんな方は一度、塗装専門店や板金工事専門店による正確な見積もりをご覧になることをお勧めします。 今塗装をご検討中の方はもちろん、将来の費用計画作りにもお役に立ちます。
株式会社三誠ホームサービスでのお見積作成は、
・50~100枚もの写真を撮る丁寧な点検診断+写真付き点検報告書を進呈!
・我が家の適正価格が分かる詳細な見積り書!
・塗料プランは3パターン以上もらえて比較検討できる専門用語もスタッフが分かりやすく解説!
お見積りとその内容説明まで、すべて無料で行っておりますのでご安心ください。
LINE公式アカウントからもご依頼頂けます!!
「著者情報」
関裕一
東京都足立区出身 1級外壁・屋根調査士・ドローンパイロット
株式会社三誠ホームサービス 最高技術責任者
18歳から塗装職人として2.250件以上の施工に携わる。
塗装業界の歪んだ構造を塗り替えるべく、奇跡の「新時代塗装」倶楽部を主催している。
お家を長く保つアドバイスを、分かりやすくお伝えします。