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雨樋の詰まりには「落ち葉除けネット」が効果的!メリットと必要性をプロが徹底解説!








「雨樋のメンテナンスしてますか?」


雨樋は屋根に降った雨水を一箇所にまとめ、管や鎖を伝わらせて排水設備に流す役割を担っています。これによって、屋根から落ちた雨水が、建物の外壁や土台を傷めることを防いでいるのです。

また、雨樋の詰まりを放置してしまうと、外壁や鼻隠しといった外装部材の劣化を早めたり、場合によっては雨漏りに繋がりかねません。


このような不具合を発生させないためには、定期的な清掃や塗装などのメンテナンスが重要です。


そこで今回は、雨樋のメンテナンス方法のひとつ「落ち葉除けネット」について以下の流れで、設置のメリットや施工事例についてご紹介します。


【1】 落ち葉除けネットとは?
【2】 雨樋の詰まりによるトラブル
【3】 雨樋から雨水が溢れることによる悪影響について
【4】 詰まりを防ぐメンテナンス方法
【5】 詰まりを引き起こす様々な原因
【6】 落ち葉除けネット設置の施工の流れ


ぜひ、最後までご覧下さい!


目 次



【1】 落ち葉除けネットとは?



落ち葉やゴミなどによる雨樋の詰まりを防止するのが「落ち葉除けネット」です。

ご自宅の敷地内やその周辺に植物が多いと、落ち葉や枝、場合によってはゴミなどが雨樋の中に落ち、排水の流れが悪くなります。

排水がきちんとされないままだと、雨樋の役割が果たされずに様々なトラブルに発展します。

そのトラブルを未然に防ぐことができるのが「落ち葉除けネット」です。





【2】 雨樋の詰まりによるトラブル



ここでは、雨樋が詰まることによって起こるトラブルについてご紹介します。

雨の日に外からご自宅を見る機会はあまり無いかと思います。その為、実は気付かない内に以下のような不具合を起こしている場合があります。


・雨樋から雨水が溢れ出てしまう

・雨樋から雨水か滴り落ちる




メンテナンスで大切なことは不具合のサインを見逃さないことです。

梅雨や秋の長雨の季節の前には、雨の日に外から雨樋の様子をチェックしてみましょう。

その際に、雨樋の下から雨水が滴っているように見える、もしくは雨水が溢れている場合は、そのまま放置してしまうとご自宅の劣化に繋がりますので、早めに専門業者に点検を依頼して下さい。




【3】 雨樋から雨水が溢れることによる悪影響について



普段あまり雨樋について知る機会はないかと思いますが、雨樋は家を守る大切な役割を担っています。

ここでは、その役割が果たせずに雨樋から雨水が溢れることによって発生する悪影響についてご紹介します。




1、鼻隠しの劣化・腐食


鼻隠しとは屋根の軒先に取り付けられている板材で「雨樋を取り付けている板」「雨樋の裏側にある板」のことを指します。

雨樋から溢れた雨水が雨樋の吊り金具を伝ったり、強風により飛ばされて鼻隠しに到達すると水分が浸透し劣化が早まります。また、吊り金具を固定している釘やビスの周りから鼻隠しの建材へ水分が浸透していき、塗膜や膨れが剥がれの原因となり、鼻隠しの建材は痛みます。

鼻隠しの建材に木材が使用されている場合は、腐食します。





2、軒天のカビ・変色・剥がれ


軒天とは、建物から伸びている屋根の裏側部分のことを指します。

雨樋から溢れた雨水の量が多い、または強風で、雨水が軒天まで到達するケースがあります。

また日も当たらない為、水分が長く残ってしまうと、カビが繁殖し、軒天は黒ずんできます。

また、築年数が経っている場合、軒天の素材が薄いシート状の木材を接着したベニヤが使用されていることが多く、経年や湿気により剥がれたり、ささくれたりします。





3、外壁や縁の下の汚れ、カビ、コケ、藻


雨樋から落ちた雨水が勢いよく跳ね、地面の土などを弾き飛ばし、それが外壁や縁の下に付着します。

水分を含んで飛び散った土は泥汚れとして、外壁や縁の下に残ります。

また、土にはカビ・コケ・藻の元となる養分を含んでいるので、そのまま放置していると、カビ・コケ・藻の発生に繋がります。




4、雨漏りが発生する場合


雨樋から溢れた雨水が、雨漏りへと繋がってしまうケースもあります。

外壁に大きなクラック(ひび割れ)がある、家の基礎に亀裂があるといった不具合があると、雨水が外壁を伝ってクラックから浸水したり、落下した雨水が跳ね基礎の亀裂から浸水する可能性があります。

亀裂から侵入した水分は時間をかけて、地盤や構造体まで侵食し、腐食を進め、ご自宅の強度を弱めてしまう結果になりかねません。





ここで皆様に注意して頂きたいことは「たかが雨樋が溢れているだけ」と、軽く受け流さないでくださす。「たかが溢れ・・・」実はご自宅に危険を及ぼしているサインかもしれません。



【4】詰まりを防ぐメンテナンス方法

雨樋から雨水がポタポタと垂れていたり、溢れている原因の多くは「詰まり」にあります。

雨樋が詰まり、排水がうまくいかなくなり、雨水が溢れ出てくるのです。


詰まりの原因は様々ですが、多くは落ち葉やゴミが雨水の流れを止めていることがほとんどです。風で飛ばされてきた砂や土は雨水と一緒に流れていきますが、そこに落ち葉やゴミがあると流れが悪くなり、だんだんと雨水が溜まりダムのようになります。


ここでは、こうした詰まりを解消したり、未然に防ぐ為の方法をご紹介します。






定期的に雨樋に溜まっている落ち葉や ゴミを取り除きましょう!

最低でも、半年や一年に一度は行いましょう。また、落ち葉の多い季節もなるべくチェックしてみて下さい。驚くほど落ち葉が詰まっている事があります。


2階の雨樋などは高所作業になる為、ご自身で行うのは大変危険です。本来であれば業者に依頼して足場を組んできちんと安全が確保された上で行うべき作業なのです。


ただ、定期的に落ち葉やゴミを取り除くのに、毎回業者に依頼していると出費がかさみますよね。

そこで、詰まりを未然に防ぐ対策として「落ち葉よけネット」の設置をおすすめします!



雨樋が詰まったら清掃しましょう!とお伝えしましたが、そもそも詰まらないようにしっかりと対策を施すことで、雨樋の詰まりを防止できます。


雨樋の排水を妨げるもの=落ち葉や枝、ゴミの侵入を防ぐのがこの「落ち葉よけネット」なのです。




ネット状になっているもので、これを雨樋に設置することにより、落ち葉やゴミの侵入を防ぎます

お住まいの状況にもよりますが、ご自宅の敷地内やその周辺に植物が多い、雑木林などがある、ここれまでに雨樋が詰まった経験がある方に設置をおすすめしています。

ネットを設置すれば落ち葉に限らず、ボールやペットボトルなどのゴミも入り込む隙はありません!



・定期清掃を忘れ、また雨樋が詰まってしまった

・周辺に木が多く、すぐに落ち葉が溜まってストレスだ


落ち葉よけネットの設置により、このような悩みを解消することができる上に、鳥が雨樋に巣を作ることも事前に防ぐとこができます。

設置する際には耐久性に優れ、錆にも強いポリカ製の落ち葉よけネットがおすすめです。


屋根工事と同時施工がおすすめ!


写真をご覧いただけると分かるのですが、落ち葉よけネット自体はシンプルで価格も高くありません。設置も一般的な大きさのご自宅であれば1日も掛からずに終わります。

ただ、2階などの高いところに設置する場合は、作業時に足場が必要です。そして、この足場の仮設費用が高いので、他の屋根リフォームを行っている足場のあるタイミングで工事を行うことで、足場代を浮かせることができます。









足場が必要な工事はまとめて行うことによって、足場代の節約が可能です!





【5】 詰まりを引き起こす様々な原因


ここでは雨樋を詰まらせるものについてご紹介します。「こんなものまで・・・!?」と思われるかもしれませんが、本当に様々なものが原因で詰まっているのです。


風の強い日にレジ袋が飛んでいる光景をたまに見かけますよね・・・

そのレジ袋がたまたま雨樋の中に落ち、排水口を塞いでしまい雨水をせき止めていました。



空き缶やペットボトルのサイズが、雨樋の幅にちょうどフィットしてしまうんです。



なかなか可能性としては低いですが、缶詰の蓋が入っていることも・・・

一説によるとカラスのイタズラとも言われています。




ゴムボールなど、近くで遊んでいた子どもが投げてそのまま集水器にはまってしまうというケースも・・・



これが一番よくあるパターンです。落ち葉と枝が雨樋に溜まっています。

近くに落葉樹がなくても、風によって飛ばされてきます。




鳥の巣が崩れて風で飛んできたもののようです。

ご自宅周辺に鳥が多い地域でよく見られるケースです。



稀に、風で運ばれてきた砂や土の中に植物の種があり、雨樋の中で成長し、流れを更に妨げる場合があります。目視で確認できるくらい植物が成長しているということは、2〜3ヶ月前から雨樋が詰まっていたということです。

そんな状況の中でも育つ植物って逞しいな〜と関心してしいますが、ご自宅に悪影響を及ぼしてしまうきっかけという事は忘れないでくださいね。





【6】 落ち葉除けネット設置の施工の流れ


ここでは落ち葉除けネット設置の施工事例をご紹介します。


雨天時に、ご自宅の雨樋から滝のように雨水が溢れているとお客様よりご相談をいただきました。

「雨樋の詰まり」が原因であることは明らかです。そこで今回は以下の内容で施工しました。


①排水不良している雨樋を部分的に取り外し清掃

②今後の詰まりを防ぐ為に「落ち葉除けネット」を設置



【現地調査の様子】


▼集水器が設置されている辺りから水が溢れています。

雨天時に調査に伺いましたので、はっきりと状況を確認することができました。



▼実際に上から確認してみると、集水器から外壁に沿って設置されている竪樋(たてどい)が植物で詰まっていることが確認できます。今回の原因は竪樋の詰まりによって引き起こされている事がわかります。



▼針金を通して詰まりの状況を確認します。軒樋に溜まった雨水が少しずつ竪樋へと排水されていきます。しかし完全な状態までとはいかず、また大雨が降れば今回同様に溢れる可能性があります。見えている部分だけを掃除するだけでは根本的な解決にはなりません。

竪樋を途中で切断し、詰まりを除き、つなぎ合わせる工事をご提案しました。



▼お客様は「雨樋切っちゃうの!?」と驚かれていましたが、実は雨樋の結合部(ジョイント部分)などは水漏れしないように専用の接着剤で固定してある為、簡単に外したり、元に戻したりができません。今回の竪樋は交換が必要なほど劣化していなかったので、雨樋を切断して清掃後につなぎ直す方法で対応させていただきました。交換よりも費用を抑えられるのがメリットです。



【雨樋の詰まり解消】


▼雨水の溢れの原因である詰まりを解消します。まずは、詰まり部分を切断し取り外します。経年により中にたくさんの落ち葉やゴミが詰まっていました。これを取り除きます。



▼きれいに詰まりを取り除いた後は、元に戻す作業です。切断面には専用の部材を挟んで雨樋用接着剤で取り付けます。万一にでも切断部分が新たな漏れ箇所となってしまってはいけませんので、丁寧に作業します。無事に取り付けが終わったら、最後は通水テストです。軒樋から水を流し、しっかりと流れるか確認します。



【落ち葉除けネットの設置】



▼最後は落ち葉除けネットの設置です。今回のご自宅は落ち葉による詰まりが発生しやすい場所だという事が分かっているので、詰まりを未然に防ぐ手段として落ち葉除けネットを設置します。

ネットを設置することで、雨樋の詰まりを心配する必要がなくなりますし、雨樋の詰まりによる出費も無くなります。



▼ネットは軒樋、集水器ををカバーするように設置します。これはどちらも口が上に開いている為、落ち葉やゴミが入り易い為です。樋のサイズに沿って現場で職人が加工と設置を行います。

強風でも飛ばされないように、しっかりと固定します。最後に雨水の流れを想定して水を流し、「水の流れ方」「水の引き方」の問題がないかを確認します。


▼最後に、お客様にも水の流れを確認していただき、「雨樋の脱着清掃」と「落ち葉除けネットの設置工事」が完了します。





【まとめ】


今回は、「落ち葉除けネット」のメリットやその役割についてご紹介してきました。

落ち葉除けネットは、雨樋のメンテナンス方法の一つです。



雨樋の本来の働き(雨水を地上や下水へ排出)を正常に保つためにも、定期的なメンテナンスをお忘れなく!

また、周辺環境によっては落ち葉除けネットの設置が必要なご自宅もあると思います。

雨樋の劣化状況や耐用年数とも相談しながら、状況に合ったメンテナンスを選択していきましょう。





・雨樋から雨水が溢れ出てしまう

・雨樋から雨水か滴り落ちる


このような症状が見られたら、サンセイホーム(株式会社三誠ホームサービス)の無料点検をご活用ください。


現地を確認させていただき、「なぜ水が漏れているのか?」「なんで溢れているのか?」など

きちんと原因をご説明した上で、あなたのご自宅に合ったメンテナンス方法をご紹介させていただきます!



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「著者情報」

 関裕一 

東京都足立区出身 1級外壁・屋根調査士・ドローンパイロット

サンセイホーム(株式会社三誠ホームサービス) 最高技術責任者

18歳から塗装職人として2.250件以上の施工に携わる。

​塗装業界の歪んだ構造を塗り替えるべく、奇跡の「新時代塗装」倶楽部を主催している。

お家を長く保つアドバイスを、分かりやすくお伝えします。


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